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副腎疲労って?                              R1.5.27up

 

・朝起きるのがつらい 

・いつもだるくて疲労感がある

・午前中ぼんやりし、夜になると元気に

・落ち込みやすい

・カフェインをとらないとがんばれない

・風邪をひきやすく、治りにくい

これらの不調がある方は、副腎が疲れて機能低下しているかもしれません。副腎とは左右の腎臓の上にある小さな一対の臓器であり、生命維持に必要なホルモンを50種類以上分泌しています。中でもコルチゾールは、血糖、血圧、免疫機能、神経作用を調整し身体の状態を適正に保つ働きがあります。また、精神的なストレスに限らず、食生活の乱れや寛容汚染など、身体に炎症を起こすストレスにも対抗します。

しかし、ストレス過多が続くと、副腎はそれに対応するためにコルチゾールを適量を超え過剰に分泌します。やがて副腎は疲れてコルチゾールを分泌しづらくなり、心身にさまざまな不調が現れます。

副腎をケアし機能を回復させるには、規則正しい生活で自律神経の乱れを整えることが大切です。コルチゾールの分泌は就寝中の深夜3時頃から増え、朝8時頃ピークを迎えるので、夜12時までの就寝と質の良い眠りを心がけましょう。 また、副腎が疲れていると腸が炎症を起こしやすく、その炎症を抑えようとさらにコルチゾールが無駄に使われてしまうので、腸の炎症の引き金となるカフェインや小麦由来の食品には注意が必要です。体の酸化もコルチゾールの無駄遣いに繋がるので、加工食品はなるべく避け、抗酸化に役立つ緑黄色野菜を積極的にとりましょう。

精神的なストレスについては、ウォーキングや軽いスクワットなどで幸せホルモンと呼ばれるセロトニンを出すことや、腹式呼吸を行い自律神経の働きを整え、心身をリラックス状態に導くことなどが有効的です。

副腎疲労は日本ではまだあまり知られていない症状であり、うつ病と診断されがちですが、抗うつ剤などを使用しても治りません。心身に原因不明の不調が感じられるときは、副腎疲労を疑ってみてもいいかもしれません。

(出典:日本経済新聞 2019/5/18)                                                              

 


ニコチンでアルツハイマーが防げる!                H31.1.25up

 たばこに含まれているニコチンは、依存性を伴った毒性の強い劇薬であることは間違いありません。しかし金沢大学の米田幸雄名誉教授は、その劇薬であるニコチンを上手く使うことで「脳の活性化」につなげられるのではないかと考え、マウスによる実験を行いました。すると、ニコチンがアルツハイマー型認知症やパーキンソン病の予防、改善に効果があるとの可能性が示されました。

最新の研究では、脳の神経細胞は1000億個あると言われており、この神経細胞がネットワークを組むことで学習や記憶が可能となります。しかしアルツハイマー型認知症を発症すると、ネットワークを組んだ神経細胞が死滅し、大事な記憶が消えてしまったり今まで出来ていたことがで出来なくなったりしてしまいます。米田氏が実験を始めたのは2010年頃で、マウスの胎児の脳から神経幹細胞を取り出し、これを0.1μMから100μMまでの濃度のニコチン溶液に浸して培養しました。すると、ニコチンを浸さない条件下で培養した幹細胞に比べて、15%から25%多い割合で神経細胞に変化することが確認されたのです。

また、ラットにおいては、脳虚血時に過剰に放出されたグルタミン酸が脳の神経細胞を死滅させることが明らかになっていました。京都大学の赤池昭紀名誉教授による研究では、高濃度のグルタミン酸に暴露したラットの培養神経細胞にニコチンを投与したところ、神経細胞死を抑制する現象が見出されました。ニコチンが神経細胞に対して保護作用を発現することがわかったのです。喫煙行為は、認知症やパーキンソン病に関してはプラスの方向に働いている可能性が高く、非喫煙者より愛煙家のほうが「健康的」といえるかもしれません。 (出典:週刊新潮 2019/1/24)


 

ゲーム障害は病気                             H31.1.18up

 世界保健機関(WHO)は、今年6月に公表した新しい国際疾病分類ICD-11に、「ギャンブル障害」と並ぶ形でゲーム障害を入れ、精神神経系の病気の一つに位置付けました。

①ゲームをする時間や頻度を制御できない

②ゲームが他の関心ごとや行動に優先する

③問題が起きても続ける

④個人、家族、学業、仕事などに重大な支障が出ている

以上4つが12ヶ月以上続く場合にゲーム障害とみなします。

 2011年に国内の病院で初めてネット依存症治療研究部門を設けた久里浜医療センターの樋口進院長によると、特に注目すべきは②であるといいます。ゲームの時間確保が最優先で生活が乱れ、食事、睡眠、排せつといった生きていく上で必要な行為すら二の次になります。神戸大病院、久里浜医療センターともに予約は2ヶ月先までいっぱいで、患者は中高生の男子が目立ちます。神戸大精神医学分野の曽良一郎教授によると、受診しない人も合わせると患者数は国内で数百万人いるとされるアルコール患者並みに多い可能性もあるといいます。

 オンラインゲームを続けることによって脳の構造や働きに薬物依存のような変化が現れるかどうか、MRIなどの検査データを使って調べる研究は緒についたばかりです。脳機能は機能的MRI(fMRI)で血流変化などをもとに検査でき、衝動の制御を担う脳の前頭前野と呼ばれる部分の機能低下とゲーム障害になるリスクとのかかわりが明らかになってきました。しかし、脳の状態からゲーム障害かどうかを判定できるほどには関係性の解明はできていません。

 治療の際は患者をゲームから遠ざけ、運動、食事、会話、カウンセリングなどを組み合わせます。泊りがけのキャンプなどもあり、イライラが激しく暴力をふるう患者などは入院を勧め、何より治療の継続が重要です。また、他の精神疾患がないかの見極めも大切で、久里浜医療センターをネット依存などで受診する患者の2割程度は、注意欠陥多動性障害(ADHD)の症状もみられます。ゲーム障害の治療薬はありませんが、ADHDを薬で治療するうちに「キレやすい」といった問題が減る場合もあり、注目されています。(出典:日本経済新聞2018.11.26)

 

 


 

 

DMN(Default Mode Network)とは               H30.6.8up

 最近「機能的磁気共鳴画像(FMRI)」を使った研究において脳のどの部位がどういう働きをしているかということが明らかになってきています。

 その中でDMNというひとつのネットワークが注目されています。部位としては頭頂葉内側部、前頭葉内側部、前頭葉背外側部などに分布しており、自己生成的思考、自己参照処理などに関係していると言われています。

 例えば失感情症の人はその部位の連結が低下している、つまり自分がどういう状態であるか認識しにくい、ということです。またうつ病の場合DMNの過活動がみられ、いろいろ考えすぎるということになるでしょうか。

 これまで外から観察されていた症状が脳の内部で証明される時代になったと言えます。


 

車の運転と向精神薬                             H29.6.6up

 心療内科で処方される薬には抗うつ薬、抗不安薬、睡眠薬、抗精神病薬、気分安定薬などがありますが、これらはほとんどが向精神薬に指定されており、車の運転は禁止となっています。実際は日常生活で全く運転しないわけにもいきませんから、ほとんどの人が薬をのみながら運転はしています。でも人により眠気がでることがあるのは事実ですから、医療機関、製薬会社とも「運転してもいいですよ」というわけにもいかず、「禁止」となっているわけです。ほとんどの場合、運転に支障をきたすくらいの眠気がでることはありません。でも事故の可能性はありますから薬を飲んで、少しでも眠気を感じたら運転はしないようにしてください。

 有名なプロゴルファーが処方された薬を飲んで逮捕されたニュースがありましたが、お酒も薬も「飲んだら乗るな」と思って十分注意してください。

 


 

 

発達障害について                              H29.3.29up

 最近自分が発達障害ではないか、と心配されて相談されることがよくあります。発達障害の診断は当院では専門でないのでできませんが、心理テストも併せてある程度推測はできます。

 発達障害はいくつかの要素があり、そのうちの何個かをもっている方が多いように思います。

 治療としては成人の場合ストラテラという薬がADHDに効くと言われていますがそれほど期待はできないような印象です。

 結局治療のメインはカウンセリングになり、それは発達障害専門の病院でもおそらく同じことだと思います。いずれ将来的には特効薬がでてくるかもしれませんが、現在のところはなかなか治療することは難しい病気です。

 


 

 

エピジェネティクス                               H29.2.9up

 最近の遺伝子の研究によれば、エピジェネティクスという概念が注目されています。それは「遺伝子の塩基配列の変化を伴わない機序での遺伝子転写を調節するメカニズム」と定義されています。要するに遺伝子が転写される過程で環境因などにより修飾され変化する、ということです。何らかの環境因から精神疾患を発症するというのはこのエピジェネティクスが関係している可能性があります。つまり長期間ストレスにさらされると遺伝子が変化してうつ病になりやすい体質になる、と考えてよいでしょう。

 逆に考えれば環境(生活習慣など)を整えると遺伝子が変化しストレスに強くなったり、癌になりにくくなったり、太りにくくなったりする、ということもできるかもしれません。

 数十年前まではうつ病は今ほど多くなく、珍しい病気でした。戦争の前後のように国民全体が大きなストレスを抱えていた時期よりも平和な現代社会のほうがうつ病が増えているというのは、現代社会がもつ特有の環境因がうつ病に関係している、と言っても過言ではないと思います。

 


 

 

夫婦関係も薬で良くなる?                             H28.9.12 up

 最近みられる女性の患者さんで、イライラして夫や子供に怒りをぶつけてしまう、というケースが見られます。夫の些細な言動が許せなくて怒鳴ったり時には殴ったりすることもあります。あるいは子供がなかなかいうことを聞かなくてキレてしまうのです。そういう時は大体何の理由もなくかなしくなって涙が出たりします。

 このような場合は気分障害の可能性があり、薬でよくなることがよくあります。不安定だった感情が治療により安定すると、同じことでも気にならなくなってイライラしなくなります。そうなれば夫婦関係や親子関係も自然とよくなります。

 もちろんすべての夫婦関係が良くなるわけではありませんが、「なぜか些細なことでイライラする」と思ったらご相談ください。


 

最新の睡眠剤                                     H28.6.1 up

 これまで睡眠剤といえばベンジアゼピン系の薬剤が主流でしたが2014年に全く新しい睡眠剤が登場しました。

 覚醒の中枢から産生されるオレキシンという物質の受容体への結合をブロックする、つまり覚醒の働きをす るオレキシンの作用を妨げることで睡眠をもたらすという機序のものです。オレキシン受容体拮抗薬、商品名で「ベルソムラ」という薬です。

 研究によるところ、これまでの薬剤よりも副作用が少ない、不眠症の治癒段階にもっていきやすい、などの特徴があるそうです。当院でも使っていますが、まだはっきりとしたことはいえませんが、今までの睡眠剤でなかなか終結できなかった、なんとか薬をやめたいという方は一度お試しになるのもいいかと思います。

 ただ不眠症そのものが高血圧と同じで「年齢的な体質の変化」、という部分が大きいので完全に止められるケースは少ないのではないかと思います。


 

脳腸相関の話                                     H27.9.30 up

最近テレビや雑誌など腸内細菌がよく話題になっていますが、心療内科の世界でもトッピクスのひとつになっています。腸と脳はつながっている、それは以前から言われていたことでしたが、さらに研究が進みいろいろなことがわかってきました。

例えば動物実験で腸内細菌をゼロにしたマウスはそうでない普通のマウスに比べてストレスに対する反応が強い、つまりストレスに弱いという結果がでています。また発達障害に似たような落ち着きのない行動をとったりすることもあるようです。これは腸内細菌によってストレスに対して強くなったり弱くなったり、性格まで変化させるという可能性があるということです。

またストレスがかかると下痢をするというのは過敏性腸症候群でよくみられることです。逆に、これも実験ですが腸に痛み刺激を与え続けると不安が高まりやすい、ということもわかってきました。腸から脳への信号で精神状態が変化するということです。

それらの結果から腸内細菌がよくないと不安障害やうつ病に発展するかもしれない、ということになります。逆に腸内細菌をよくすることで不安障害やうつ病がよくなるかもしれない、ということも言えそうです。

健康な動物の便を不健康な動物の腸に移植して健康にする、という研究まで進んでいるようです。そのうち病院でも健康な人の便を移植する治療法が確立する日がくるかもしれません。

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